茅葺き屋根の葺き替え
小田原の鴨宮に今なお残っている茅葺き屋根のお宅の葺き替え作業を見学させていただきました。
一番自然に美しく添っている屋根材は何か、と言えば「茅」だと思います。それがここまで貴重なものになってしまったのはとても残念なことですが、これからもなんとか存在してほしいと願います。自分も小屋など建てる場合は屋根は茅でと常々妄想しています。。。
今回、世帯主、職人の方たちのご厚意で上にまで上がらせていただきました。
こちら親方の持っている鉄の棒で、葺いた茅を縫い留めます。先に穴がありそこに紐を通し茅に差し込みます。大きな針のようですね。
こちらで茅の根元を押し叩き、茅を整えます。
職人さんがほれほれと嬉しそうに道具を見せてくださるので、何かと思ったら。。。持ち手が象徴でございました。遊んでいられますねぇ。
今回の茅は白川郷でも使われている、静岡は御殿場の演習場にある茅だそうです。どれも真っ直ぐで立派です。直径25センチくらいの束。一坪にこの束が40束必要だそうで、思った以上の量が必要なのだと驚きました。
こちらは室内からの屋根。骨組みは縄でしっかり結われています。凄い技術ですね。
築100年の建物で内装も当初のままのところが多く、丁寧に住まわれてきたのがわかります。
葺き替えや補修工事が終わった際には、見学会を開いてくださるとのこと、その時はまた是非お伺いさせていただきたいと思います。
そうそう、ウチの実家あたりでは昔は茅も貴重だったので麦藁で葺いたそうです。15年くらいしかもたなかったそうですが、充分ですよね。
by comalisfield
| 2014-10-31 22:29